日本Amazonで売れる商品画像は、アメリカでも通用する?日米の違いを抹茶で解説

日本のAmazonで売れている商品。その商品画像を英語に翻訳すれば、アメリカのAmazonでも同じように売れるのでしょうか?
実は、そうとは限りません。
日本とアメリカでは、消費者が商品を選ぶ際に重視するポイントや、魅力を感じる訴求方法に違いがあります。
そのため、日本向けに作成した商品画像をそのまま英訳するだけでは、商品の魅力が十分に伝わらない可能性があります。
今回は、日本企業の米国Amazon進出を支援するEverBrightが、抹茶を例に、日本とアメリカでの商品画像の考え方や、効果的な訴求方法の違いについて解説します。
1. 日本とアメリカでは、商品画像に求められるものが違う
Amazonの商品画像は、単に商品を紹介するためのものではありません。
消費者が「この商品を購入したい」と感じるための重要な販売ツールです。
日本とアメリカでは、商品画像の訴求方法に次のような傾向の違いがあります。
| 比較項目 | 日本Amazon | アメリカAmazon |
|---|---|---|
| 重視される要素 | 品質・安心感・商品特徴 | ベネフィット・使用体験 |
| デザイン | 比較的情報量が多い | シンプルで視覚的 |
| 文字量 | 詳しい説明を掲載 | 短く印象的なコピー |
| 商品の見せ方 | 商品そのものの価値を説明 | 使用シーンや体験を見せる |
| 品質の訴求 | 産地・製法・品質管理 | 品質に加えて、選ぶ理由を提示 |
| 写真の傾向 | 商品・原料・製造工程 | 商品・使用シーン・ライフスタイル |
もちろん、すべての商品に当てはまるわけではありません。
しかし、米国市場向けの商品画像を制作する際には、こうした違いを意識することが重要です。
日本では「この商品がどれほど良いものか」を伝え、アメリカでは「この商品が自分の生活にどのような価値をもたらすのか」を伝える。
この視点の違いが、商品画像の構成にも表れます。
2. 抹茶を例に比較してみましょう
日本を代表する食品の一つである抹茶。
近年、アメリカでも抹茶ラテやスムージーなど、さまざまな形で親しまれています。
同じ日本産の抹茶でも、日本とアメリカでは効果的な見せ方が異なります。
日本Amazon:品質や製法を丁寧に伝える

日本向けの抹茶商品画像では、例えば次のような訴求が考えられます。
- 京都・宇治産の上質な抹茶
- 伝統的な石臼挽き製法
- 茶葉本来の豊かな旨みと香り
- 鮮やかな緑色ときめ細かな粉末
- 毎日の一服に、本格的な味わいを
画像には、茶筅や茶碗、茶畑などを使用し、日本茶ならではの伝統や品質を表現します。

日本の消費者には、抹茶そのものについて一定の知識を持つ人も多いため、産地や製法、味わいなど、商品の品質を裏付ける情報が購入判断の材料になります。
アメリカAmazon:飲みたくなるシーンを見せる

一方、アメリカ向けの商品画像では、抹茶そのものの品質に加え、日常生活での楽しみ方を伝える方法が考えられます。
例えば、鮮やかなグリーンのアイス抹茶ラテを大きく配置し、次のようなキャッチコピーを添えます。
YOUR DAILY MATCHA RITUAL
毎日の抹茶習慣
MAKE YOUR OWN MATCHA LATTE
自宅で抹茶ラテを楽しもう
FROM JAPAN TO YOUR CUP
日本の抹茶をあなたの一杯に

伝統的な茶道のイメージだけでなく、明るいキッチンやカフェのような空間で、抹茶を楽しむシーンを見せるのです。
このような画像は、消費者が商品を購入した後の生活をイメージする助けになります。
つまり、単に「高品質な日本産抹茶です」と伝えるだけでなく、「この抹茶があれば、自宅でこんな一杯を楽しめます」と提案するのです。
3. Amazonの商品画像7枚を作るなら、構成はどう変わる?
Amazonの商品ページでは、複数の商品画像を使用して、商品の魅力や特徴を伝えることができます。
仮に7枚の商品画像を作成する場合、日本とアメリカでは次のように構成を変えることが考えられます。
| 画像 | 日本Amazon向け | アメリカAmazon向け |
|---|---|---|
| 1枚目 | 商品パッケージ | 商品パッケージ |
| 2枚目 | 産地・品質の特徴 | 抹茶ラテなど魅力的な完成写真 |
| 3枚目 | 茶葉・製法のこだわり | 日本産であることと品質の根拠 |
| 4枚目 | 色・香り・旨み | 味わい・色・テクスチャー |
| 5枚目 | おいしい点て方 | 簡単な3ステップの作り方 |
| 6枚目 | 品質管理・検査情報 | ラテ・スムージーなどの用途 |
| 7枚目 | 容量・保存方法 | 容量・使用回数・保存方法 |
※上記は一例です。実際の構成は商品の特徴やターゲット顧客によって異なります。
特に重要なのは2枚目の画像
Amazonでは、検索結果で商品に興味を持った消費者が、商品ページでさらに詳しい情報を確認します。
その際、2枚目以降の商品画像は、購入を検討するうえで重要な役割を果たします。
例えば、日本向けでは、
「京都・宇治産」「伝統の石臼挽き製法」「豊かな旨みと香り」
といった品質情報を中心に伝えることが考えられます。
一方、アメリカ向けでは、
YOUR PERFECT MATCHA MOMENT
というコピーとともに、おいしそうな抹茶ラテの写真を大きく見せる方法があります。
同じ商品でも、画像の役割を変えることで、異なる購買ニーズに対応できます。
4. アメリカでは「日本産」というだけで売れる?

日本製品の品質や、日本ならではの伝統・文化は、米国市場で差別化につながる可能性があります。
しかし、「Made in Japan」と書くだけで、必ずしも商品が売れるわけではありません。
大切なのは、日本産であることが消費者にとってどのような価値につながるのかを伝えることです。
例えば、抹茶であれば次のような表現が考えられます。
| 日本語の訴求 | アメリカ向けの英語表現 |
|---|---|
| 日本産抹茶 | Authentic Japanese Matcha |
| 一番茶使用 | Made with First-Harvest Tea Leaves |
| 石臼挽き | Traditionally Stone-Ground |
| 無糖 | No Added Sugar |
| 抹茶本来の旨み | Rich Umami Flavor |
| 抹茶ラテにもおすすめ | Perfect for Matcha Lattes |
ただし、これらの表現は、実際の商品仕様や製造記録などによって裏付けられる場合に限って使用する必要があります。
また、米国の抹茶商品で見かける「Ceremonial Grade」という表現は、FDAが認定する公的な品質等級ではありません。
消費者に品質を誤認させることのないよう、適切な表現を選ぶことが重要です。
5. アメリカ向けの商品画像は、文字を減らした方がよい?
米国Amazon向けの商品画像では、文字を詰め込みすぎず、視覚的にわかりやすいデザインを意識することをおすすめします。
特にスマートフォンで閲覧する場合、細かい文字は読みづらくなります。
例えば、日本向けの商品説明で、
「厳選された茶葉を使用し、伝統的な石臼挽き製法で丁寧に仕上げた、香り豊かで旨みのある高品質な抹茶です。」
と記載している場合、そのまま英語に翻訳すると長い文章になってしまいます。

アメリカ向けでは、次のように短く表現できます。
TRADITIONALLY STONE-GROUND
Finely milled for a smooth texture.

大きなキャッチコピーで特徴を伝え、その下に短い補足説明を添える構成です。
ポイントは、1枚の画像で伝えたいメッセージをできるだけ絞ること。
商品の詳しい情報は、ほかの商品画像や商品説明、A+コンテンツなどで補うことができます。
6. アメリカの消費者を一括りにしないことも重要
ここまで日本とアメリカの違いを紹介してきましたが、アメリカの消費者が全員同じような商品画像を好むわけではありません。
例えば、抹茶の購入者にも、異なるニーズがあります。
① 抹茶ラテを自宅で楽しみたい人
このような消費者には、おいしそうな抹茶ラテの写真や、簡単な作り方を見せることが効果的と考えられます。
自宅でカフェのようなドリンクを楽しめることを訴求します。
② 日本の本格的な抹茶を求める人
このような消費者は、産地や品種、収穫時期、製法、風味などを重視する可能性があります。
伝統的な茶道のイメージや、品質を裏付ける情報が重要になります。
③ 健康志向で抹茶を取り入れたい人
このような消費者には、原材料や添加物の有無、無糖であることなど、客観的に確認できる商品情報が役立ちます。
ただし、アメリカでは食品の健康効果に関する広告表現について、FDAやFTCの規制に注意する必要があります。
特定の疾病の予防・治療を示唆する表現などは、安易に使用できません。
このように、同じアメリカ市場でも、誰に販売したいのかによって最適な商品画像は変わります。
7. Amazonの商品画像にはルールがある
日本とアメリカで商品画像のデザインを変える場合でも、Amazonの画像要件を守る必要があります。
日本のルールも同様ですが、特に、検索結果などに表示されるメイン画像には、原則として次のような要件があります。
- 背景は純白にする
- 実際に販売する商品を表示する
- 商品を画像内で大きく見せる
- 後から追加した文字や装飾を入れない
- 商品に含まれない小道具などを表示しない
そのため、抹茶ラテや茶畑、使用シーンなどの写真は、基本的に2枚目以降のサブ画像で活用することになります。
また、米国向けの商品画像では、英語表現についても注意が必要です。
特に食品や化粧品、サプリメントでは、商品の効能や安全性に関する表現がFDAやFTCの規制に関係する場合があります。
日本で使用しているキャッチコピーを、そのまま英語に翻訳して使用することは避け、米国市場に適した表現かどうかを確認することが大切です。
8. 日本で売れている商品画像を、そのまま英訳しない
日本企業が米国Amazonへの進出を検討する際、既存の商品画像を英語に翻訳して使用するケースもあるでしょう。
もちろん、日本向けの画像がアメリカでも十分に通用する場合はあります。
しかし、日本で評価されている商品の特徴が、アメリカの消費者にとっても同じ優先順位で重要とは限りません。
例えば、抹茶の場合、
日本では「産地・製法・品質」を中心に伝えていた商品でも、アメリカでは「抹茶ラテとしての楽しみ方」を前面に出す方が、ターゲット顧客の関心を引ける可能性があります。
逆に、本格的な日本茶を求める消費者には、産地や製法を詳しく伝えることが重要になるでしょう。
つまり、米国Amazon向けの商品画像制作で大切なのは、単なる翻訳ではなく、アメリカのターゲット顧客に合わせて、商品の魅力を伝える順番や表現方法を再設計することです。
また、制作した画像が実際に売上につながるかどうかは、クリック率や購入率などのデータを確認しながら改善していくことが重要です。
まとめ:米国Amazonで売れるためには、商品の「伝え方」を変える

日本の商品には、品質や技術、伝統など、海外市場でも魅力となり得る特徴が数多くあります。
しかし、その魅力を日本と同じ方法で伝えても、アメリカの消費者に十分に届くとは限りません。
米国Amazonで商品画像を制作する際には、次の点を意識することが大切です。
- 日本向けの商品画像を単純に英訳しない
- アメリカのターゲット顧客が求める価値を考える
- 商品の特徴だけでなく、使用シーンや体験を伝える
- 文字を詰め込みすぎず、視覚的にわかりやすくする
- 商品画像や広告表現が米国の規制に適合しているか確認する
良い商品を作ることと、その商品の良さを海外の消費者に伝えることは、別の課題です。
だからこそ、米国市場に合わせた商品ページづくりが重要になります。
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